日本の技術を生かしたBCP対策・健康経営のすすめ
働く人にも、企業にも優しく。空気環境対策に新たな一手を
突然の体調不良による従業員の早退や欠勤は、業務の停滞やサービス提供の実施や質の担保に支障が生まれるなど、私たちが考える以上に社会に大きな影響を及ぼしています。
人口減少にともなう労働力確保の難しさといった社会課題もあり、今や働き手の健康管理や職場の環境整備は重要な経営課題といえます。
とくに近年は「健康経営」や「働き方改革」が、企業の取り組みとして重要視されるようになってきました。
技術で空気環境を整備し、働く人にとっても企業にとってもメリットを生み出したい。
そんな願いを叶えるお手伝いをするアイテムが、空気環境対策のための紫外線殺菌照射装置『エアロシールド』です。
木原 「『エアロシールド』は、紫外線を用いた世界基準の殺菌方式で空気環境の改善を目指す装置です。天井付近で殺菌を行うので、人や生活空間には影響を及ぼすことなく 24時間人がいる空間の空気を殺菌できます」
メーカーとしてものづくりを営み、製品を世に送り出していくには、非常に大きな責任を負わねばなりません。
製品の精度向上、品質の担保に加え、新たに生み出した価値を訴求して導入に結びつけるしくみづくりの難しさがあった、と木原は振り返ります。
木原 「弊社の事業は製品を開発し、販売するだけではありません。この事業の背景にある目に見えない課題にしっかりと目を向けて、深く考えることもとても重要だと考えています。たとえば一般的な「うがい・手洗い」をはじめとする公衆衛生のこと、空気環境対策の重要性や対策をすることのメリットをきちんと整理し、正しく伝える努力が欠かせません」
空気環境が整えば、そこにいる人たちが安心して毎日を過ごせるようになる。
ビジネスの観点からも、それは非常に大きなメリットです。
とくに追い風となったのもやはり「健康経営」「働き方改革」というキーワードでした。
空気環境対策がもたらす付加価値から健康経営のネクストステージへ
あるシステム関連企業では、「働き方改革」や「健康経営」の推進を目的として、さまざまな工夫をちりばめたオフィスを構築されました。
木原 「こちらの企業のオフィスはご利用者がひとつの空間に集ってつながることで、新たな発想を生み出し、行動を改革することが狙いだそうです。まずは、同社やパートナー企業のスタッフの皆さんを対象に、『働き方改革』や『健康経営』を支援する製品・サービスを実証するための場でもあります。
こういったオープンイノベーションを目指した働く場は近年増えていますが、大勢の皆さんが集う場所ですから、パンデミックのリスクも高まります。そこで空気環境対策として『エアロシールド』も導入いただいています」
また別の企業では、約130名が働くコールセンターに『エアロシールド』を導入されています。
室内の上部に設置し空気環境対策を講じられており、事後の浮遊菌検査でもその効果は見て取れるものでした。
木原 「こちらの企業では、以前は事務所内で何度かパンデミックが起きて、業務継続に支障が出てしまったチームもあり、空気環境については会社として大きな危機感を抱かれていました。
『エアロシールド』の設置後はパンデミックの発生もなくなってきたと聞いています。まさしく、スタッフの皆さんが健康で働ける環境を実現し、事業運営のサポートに役立てられている一例と言えるのではないでしょうか」
職場環境は、ES(従業員満足度)にも大きく関わるファクターです。
同社ではES向上の取り組みやストレスチェックと改善対策などにも注力されており、ファシリティ面での対策も継続的に実施されています。
『エアロシールド』の設置も、そうした活動の一環として実施されています。
木原 「多様な取り組みが組み合わさった結果なので、『エアロシールド』の効果として直接的な因果関係を限定できるわけではありませんが、 ESの結果は年々向上しているそうです。 2017年、 2018年と連続して対前年比で満足度が向上している一助として、『エアロシールド』が貢献できているならば非常に嬉しいですね」
エネフォレストは空気環境対策を通して、安心安全な空間づくりだけではない、それ以上の価値を生み出し、届けているのです。
働きやすさ実現の提案。ベースは真摯な姿勢での信頼構築
またある企業では、代表取締役が自ら空気環境対策をBCP(事業継続)対策として、重要な経営課題に位置づけられていました。
木原 「こちらの企業では、社員食堂と外部からの来客も多い営業フロアーに『エアロシールド』を設置いただきました。とくに社員食堂は部署を問わず大勢の方が一気に集まる上に、誰もがマスクを外して過ごす場所。そこから社内パンデミックが発生するリスクを懸念されていました」
『エアロシールド』の設置前後で浮遊菌の比較調査を実施したところ、なんと94.6%減少という結果に。また、設置後にパンデミックは発生しておらず、空気環境の整備が企業の感染症BCP対策に役立つ可能性を示唆しています。
また、介護業界でも、人員不足は深刻な経営課題。スタッフのシフトをぎりぎりの状態で運営しているがゆえに、欠勤は経営に打撃を及ぼす死活問題です。
木原 「欠勤者のカバーで業務負担が増えると、スタッフの士気低下から離職率が上がり、さらに人員不足が加速……といった悪循環に陥ることも。
また、健康経営の観点から空気環境対策がいかに大切なのか、スタッフ向けの勉強会も弊社が実施。健康経営の重要性理解の促進にも貢献できました」
定性的な意見ながらも「オフィスに出勤したらなんとなく空気が良いように感じた」「気になっていた臭いがなくなった」といった反響が寄せられることがありました。
さらに殺菌による空気環境対策は、肌の感覚や嗅覚でも感じ取れる変化をもたらすのです。
今や、健康経営や働き方改革は、社会課題の文脈から落とし込まれ、企業それぞれが真摯に向き合い、取り組むべき課題となりました。
その中で、エネフォレストが空気環境対策から企業に、社会に提案できる価値は何か。
木原 「ハードの導入で改善できることには限りがあります。むしろ、いかに現場を見つめ、それぞれの環境に即した提案ができるか。たとえば、スタッフの手洗いやうがいの徹底度なども健康に働くための重要なファクターです。幅広い視点から空間全体の環境衛生を考え、最適な対策を実現するためのコンサルティングを大切にしています」
空気中の菌を減らせることは数値で示せても、空気環境対策の直接的な効果の証明は難しい、と木原は言います。
木原 「だからこそ、何より大切なのは信頼してもらうこと。アナログですが、お客様の話を真摯に聞く、思いやりを忘れないといった日々の対応を徹底しています」
実直なスタンスこそ、エネフォレスト最大の強みなのかもしれません。
大切な人が健康に過ごせる──空気環境対策で本質的な幸せを実現
たとえばパンデミックによる事業停止。
それは、いつ、どの企業でも起こりうるリスクです。
しかし、人は──とくに日本企業では──、なかなかそれを自らの身に降りかかる厄災として捉えない傾向が強い、と木原は考えています。
木原 「もちろん、必ずしもすべてが空気環境が原因ではないものの、もし自分の大切な人になんらかの目に見えない危機が迫っているとしたら?世の中の多くの人は自分の身近な人に対して、『心身健康で幸せに暮らしてほしい』と考えているでしょう。
エネフォレストの企業理念『大切な人たちが心身健康に暮らせる世界をつくる』は、まさしくそういった根源的な想いに呼応して生まれたものなのです」
“予防”にフォーカスしたアクションが取れれば、人々はより元気に、健やかに過ごせるようになります。
その喜びは、事業運営コストや人材管理といった現実的な次元を飛び越えた本質に結びつくはず。経営者やリーダーが社員を本当に「大切な人」だと考えていれば、社員の健康は経営において重要なことであるはず。こういった、真の意味での健康経営が一歩進み、定着した暁にかなう社会の在り方とも考えられるでしょう。
しかしながら、空気環境対策はまだまだ普及途上の取り組みです。
エネフォレストでは「まだ意識されていない分野にこそ、健康経営の観点で取り入れるべき課題がある」と考えています。
そして、自社の事業展開がより多くの健康経営や働き方改革の推進に貢献するはずだという想いには、一切の迷いもありません。
木原 「当社が目指すゴールは、空気環境対策が社会インフラとして定着すること、当たり前に実装されるものとして位置づけられることです。製品の普及はもちろんですが、空気環境対策という考え方が基盤として社会に受け入れられれば、企業観点のみならず、より幅広いメリットを生み出せるはずですから」
空気環境対策を通して、医療費抑制に貢献したり。
あるいは、不特定多数の人が行き交う公共交通機関を不安なく利用できたり。
人々が集う空間に“安心”という最上級の価値を提供していきたい。
そんな願いを原動力として、今日もエネフォレストは空気環境対策から企業の健康経営や働き方改革を後押しすべく、日本中を奔走していることでしょう。