コロナ禍において複雑化してしまったコアタイムを改善するため、コーポレート部から役員に働きかけ、議論がスタートしたのが2020年6月。コーポレート部は、複雑化したままの現状維持か、特例メンバーに合わせてコアタイムを一律13時から16時とするかの2案を提案しました。
この提案に対し、コアタイムを撤廃してはどうかと口火を切ったのがCOOの河野 英太郎です。
山下 「河野は外資系企業でコアタイムのない働き方を長年経験していたため、コアレスによって会社やメンバーが受けるメリットを明確につかんでいました。ルールは最小限にとどめ、必要のないものは決めない方が管理思考に陥らず、メンバーの自主性やパフォーマンスを引き出せると思う、と。
今まで管理が複雑で、管理する側もされる側も工数がかかっていたことから、コーポレート部としてもなるべくシンプルなルールにしたいと考えていました。シンプルな管理になるコアレスに、コーポレート部としてはウエルカム。マネージャー職からも、コアレスに賛成という意見が多数でした。ところが、『コアレスになるとミーティングの予定を入れづらくなる』といった声も多く上がりました」
アイデミーでは従来から、職階関係なく「主催者は参加者の予定をGoogleカレンダーで確認し、空白であれば自由にミーティングを入れることができる」としています。メンバーを管理する立場であるマネージャーからの、コアレスになることでスピード感や機動性の低下が起きることを懸念しての意見でした。
そこで「管理」という、会社とメンバーの関係性をアップデートすべきタイミングと考え
「予定を入れられたくない時間帯はGoogleカレンダーにブロックする。ブロック忘れで予定を入れられてしまったら、入れられた側の責任で再調整する」を運用ルールとし、2020年8月よりコアタイムのないコアレスフレックス制度の運用を開始したのです。