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WORKSTORYAWARD2021

これからの日本をつくる100の“働く”をみつけよう「Work Story Award 2021」の受賞ストーリー、
一次審査通過ストーリーを公開しています。

個人に寄り添った働き方の先で──そこには主体的な社員の姿と思わぬ成果があった

株式会社グッドニュース/役員室チーム
株式会社グッドニュースは“すべての人が、ともにイキイキと働く未来を創る”という経営理念のもと、会社が社員に寄り添うパーソナルワークスタイルを実践しています。目先の成果より個人のキャリア成長を優先する働き方について、取締役の板倉 真紀が語ります。

コロナ前から導入されていた、リモートワークや多様な働き方へのトライアル

▲取締役 板倉真紀

グッドニュースが掲げるミッションは、求職者・企業・学校、それぞれに満足していただくことです。そしてそのミッションのもと、学校と連携したプラットフォームを用意し、求職者と企業をつないでいくサービスを提供しています。

しかしそのサービスやサポートの拡充を考えたときに、三方に納得してもらえるものを提供していくための、優秀な人材の確保が課題となってきました。

とくに人材確保においては、採用市場の中で知名度が高い企業や人気企業とも同じ土俵で戦わざるを得ず、競争力の点で厳しい状況でした。そこで世間の流れより早く、数年前から多様な働き方を導入していたグッドニュースなら、“一般企業の雇用体系では実現しない方法で、人材確保の課題を解決できるのではないか”と考え、新たな取り組みが始まりました。

板倉 「実は私たちは、2015年くらいから、いろんな働き方を受け入れるトライアルをしてきています。たとえば、ご主人の転勤による関東への引っ越しにともない、完全リモートワークで働くようになった女性社員や、地方でフリーランスの仕事をしながら当社のマネージャーになった社員など、人材確保のための苦肉の策でもありましたが、多様な働き方を取り入れることで、私たちは成功してきた実績がありました」

またグッドニュースでは、すでに持っている環境を使いながら、優秀な人材を確保するためにできることは何かを考え、3つの取り組みを始めました。

1つ目は、個人のキャリア成長の希望を優先した異動。2つ目は、成長意欲のある人材の登用。そして3つ目は、一人ひとりの働き方に寄り添った業務内容の見直しと、就業規則の変更です。

目先の成果より個人のキャリア成長を

▲経験のないSE職へジョブチェンジした社員

1つ目の取り組みは、職種変更と部署異動の希望を、年に4回出せるという社内制度の導入です。これは形だけではなく、本人が希望すれば新しい職域へのチャレンジも後押ししてくれる制度になっています。

実際の例では、4年携わったカスタマーサポートの仕事から、まったく経験のないシステムエンジニアへのジョブチェンジがありました。

板倉 「イチからシステムエンジニアの仕事を学んでもらうことになったのですが、会社としては社員数が少ない中でのベテラン社員の異動となるため、業務をする上で正直、苦しいところもありました。でも一方で、システム対応する社員の人力が追いついていない現状があったのも事実でした。

私たちは経営理念でもうたっているように、社員には “キャリアプランを持ってイキイキと楽しく仕事をしてほしい” という想いがあります。ですから個人のキャリア成長の希望と、会社の求めるものが合致すれば、全力で応援する姿勢でいます」



大事なのはポジティブなマインドと、一緒に働いていける人かどうか

▲ご主人の異動にともない、地方でリモートで働く社員(写真は大阪勤務時代)

2つ目は、現時点で高いスキルがあることよりも、“ポジティブなマインドを持っていて、一緒に働いていける人か” を重視していることです。

当社は、リファラル(社員からの紹介)採用が全体の3分の1くらいあり、第二新卒のデザイナーや、事務職への転換に悩む営業職など多様なメンバーが入社しています。

人事の徳光もリファラル採用で入社した一人。もともと板倉と徳光は前の会社が一緒で、板倉が声をかけたことから徳光はグッドニュースに入社しました。

徳光 「実は、入社が決まる直前に妊娠が判明しました。その際に、『これは見送りになっても仕方がない』と思いながら社長に相談したときのことを、今でもすごく覚えています。

そのとき社長から、最初に『おめでとうございます』と言われたんです。それから続けて、『復帰してから働いてもらう期間のほうがずっと長い。復帰してからの活躍を期待しているので、ぜひ入社してください』と言ってもらえて……嬉しかったですね」

さらに言葉だけではなく、実際に働く上でもさまざまなフォローを感じたと徳光はいいます。

徳光 「その後入社して、数カ月後に新型コロナウイルスが流行し始めたときも、妊婦ということで、いち早く在宅ワークに切り替えてもらえました。また育児をしながら働いている人が多いチームに配属してもらったので、つわりが酷くて思うように働けないときも周囲の皆さんの理解があって、安心して働くことができました。

つねに会社からの細やかな配慮を感じていて、育休中も復帰後も、安心感がありましたし、この会社に入社して良かったと本当に思っています」

一人ひとりが、より自分のワークスタイルに合った働き方を選べるように

▲若いながらも執行役員!イキイキと働くを体現しているメンバーの一人

最後の3つ目の取り組みは、当社の多様な働き方を実現するために考えられた、18通りからなる勤務形態です。

大まかには、存分に働く「総合職」、着実に働く「専門職」、働ける分だけ働く時給制の「時短専門職」の3つの職種があり、その上で部門が6つに分かれています。つまり、職種と部門を組み合わせた18通りの働き方の中から、自分のワークスタイルに合うものを選ぶことができるという仕組みです。

また、グッドニュースには家事育児をしながら働いている人材が多く在籍しています。そこで板倉は、「優秀な彼女たちにもっと力を発揮してもらえないか」と考え、正社員でありながら時給制の時短専門職として働く、という働き方の導入も実現させました。

具体的には、保育園のお迎えや子どもの発熱など時間や距離の制限があっても、1日の労働時間を柔軟に変更しながら、働けるぶんだけ働くというスタイルの働き方です。

板倉 「新しい働き方を可能にするために、ここでも社員一人ひとりの事情とキャリア希望に徹底的に寄り添いました。マネージャーと週次の面談でマネジメントと業務内容の見直しをして、成長機会の多い業務に集中できるように外部委託も積極的に活用するなどして、必要なときだけ出社する体制に変更しました」

この働き方による変更は、生産性の向上に結びついただけでなく、さらなる可能性を秘めています。

板倉 「一人ひとりに寄り添う働き方をしていると、フルで働ける人と、1時間の意識が違ってきます。彼女たちはその業務内容の見直しで生まれた時間を使って、能動的に業務改善に取り組んで、お客様向けのサービス効率をアップさせました。

これは一つの例ですけれど、会社が個人に寄り添って働く環境の整備をしたことで、社員の気持ちに余裕が生まれて、結果的に生産性が向上したんです。

若手社員にとっても、職場の多様な働き方は、将来のキャリアプランなどのさまざまな可能性を感じるものになり、そのモチベーションが優秀な人材の定着につながっていると思います」


グッドニュースは、採用候補者や共に働く社員の、企業理念への共感と成長意欲、そしてポジティブなマインドを大事にしてきました。そんな社員一人ひとりに寄り添った多様な働き方を体現するため、さまざまな仕組みや制度を導入しています。


個人の成長やキャリアアップをかなえることにつながるとともに、個人が能動的かつ主体的に働くことの実現にも結びつくと信じ、グッドニュースはこれからも取り組みを続けていきます。