新しいメディアを立ち上げるにあたって、何を伝える場にしたいのか、話し合いを重ねました。その中で「問いの共有」「価値観の内省」「考え方の発見」といったキーワードが出てきました。
それから、リブセンスの強みを考えました。その結果、いろいろな声に耳を傾けたり、私たちだけではなくユーザーや社会などのステークホルダーにとっての価値を考えたりする姿勢にあるのではないか、という答えにいたります。
これらの議論の末に、私たちは、リブセンスを通して見えてくる社会課題を軸にして社内外に発信することで、そんなリブセンスの強みを従業員自身の手によって再発見してもらいたいと考えました。
そして“リブセンスを”紹介するのではなく、“リブセンスによって”Questionを紹介することを目指し、『Q by Livesense』と名付けたのです。
企画会議では、私たちが大切にしたいことを、等身大で、自分たちの言葉で伝えると決めました。また、外部への依頼はせず、メディア運営のすべてを社内のメンバーが担当し、書き手は、桂 大介、金土 太一、小山 舞子と私の4人で担っています。
書く内容を考える上では、隔週で企画会議を開催しており、気になる社会課題や社内の出来事を持ち寄っています。
その中で、私たちが大事にしているのは、暫定解の手前にある迷いや葛藤です。「正しさ」とは、時代によって変わります。だからこそ、正しい答えを言い切るのではなく、暫定解であったとしても、どのようにしてその暫定解に行き着いたのか、というプロセスを大切にしています。
また、書く内容へのこだわりと同様に、スタイルでも「リブセンスらしさ」を伝えるべく、色、ロゴ、フォント、レイアウトに至るまで、それぞれどこに「リブセンスらしさ」が隠れているかを考え、デザインに落とし込みました。
その結果、Q by Livesenseは、縦書き・明朝体・写真なし・長文というスタイルで進めると決定しました。
ただ、リブセンスらしさに抱くイメージは、個人によって違っていて当然ですので、「これがリブセンスらしさ」と決めてしまって良いものなのかと感じる気持ちや、Webメディアで縦書きという馴染みのないスタイルに対する不安もありましたね。
それでも、チームで話し合いながら取り組む過程で、多くの気づきや学びを得ました。リブセンスらしさの一つと考える「真面目さ」や、扱うトピックがシリアスであることが多い点から、そういった話題にふさわしいトーンがあるという話を、メンバーとよくしていたんです。
リブセンスは、「イシューに対して真摯に向き合う会社」です。スタイルへのこだわりも、“リブセンスらしさ”の一つなんだと、社内外から感じてもらえていたら嬉しく思います。
メディア立ち上げの背景については、桂大介の記事「今企業は何を書くべきか? オウンドメディアの現在地点」と「Q by Livesenseの舞台裏」の中で、赤裸々に綴っています。ぜひご覧いただけると幸いです。