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新たな行動指針「SEVEN Let's」を浸透させたい!L7L委員会の活動奮闘記

株式会社Emotion Tech
株式会社Emotion Techが社名変更とともに策定した行動指針「SEVEN Let's」。社内浸透を目的に委員会を発足し、表彰制度をはじめとした施策を次々と企画・実行していきました。代表の今西良光と委員会メンバーの今野高志、野手清美、牛島美佳が活動を通して得た気づきをご紹介します。

社員が主体で行動指針を広める。SEVEN Let’s委員会を発足

▲行動指針として定めたSEVEN Let’sのひとつ

Emotion Techには、以前の社名「wizpra」から取った「wizpra way」という、創業メンバーが掲げた行動指針がありました。「すべての人がイキイキと働ける世の中をつくる」ことを目指す当社にとって、行動指針で社員の働き方に良い影響を与えたいと願ってきました。

しかし徐々に事業内容も変わって社員も増え、会社のフェーズが変化していく中で、創業メンバーと新メンバーの間で認識のズレが生じるようになります。

2016年当時はちょうど、「Emotion Tech」への社名変更も控えていたころでした。代表の今西をはじめとした社員たちが、同じ方向性のもと進めるよう理想のあり方を話し合いました。

こうして生まれた新たな行動指針が、以下の「SEVEN Let’s(7Let’s)」です。

1.「働く」に意思を持とう!
2. まっすぐでいよう!
3. 前に進み続けよう!
4. 一人の大切なひととして向き合おう!
5. 違いを理解しよう!
6. 自分のこととして捉えよう!
7. 自分の役割に世界一でいよう!

今西 「策定に合わせて、7Let’sにのっとった行動をしている社員を表彰する制度も設けました。しかし、表彰の目的の説明も足りておらず、評価軸もちゃんとしていなかったために納得感の低いものに……。そのためなかなか浸透せず、表彰制度もお飾り的なものにしかなりませんでした」

どうすれば、もっとみんなが行動指針を意識して働けるようになるのか……悶々と悩んでいたとき、ある日社員から「会社に対して愛着や課題意識を持っている人はたくさんいますよ。社員を有志で集めて、行動指針の浸透に向けた取り組みを任せてみたらどうですか?」という意見をもらいます。

行動指針という会社にとって重要なテーマは、経営陣が主導で進めるべきだと思い込んでいた今西。しかし社員の一言により、みんなが意識すべきものだからこそ、全員が主体となって進める方がうまくいくかもしれないと考えるようになります。

そこで有志のメンバーによる、「Let’s 7Let’s委員会(通称L7L委員会)」の発足を思い立ったのです。

Slackのスタンプなど、日々の業務に行動指針を浸透させる

▲月に一度のミーティングで浸透施策を考えるL7L委員会メンバー

2018年5月、全体ミーティングで今西が委員会のメンバーを募集したところ、ビジネス部門、開発部門と幅広い部署からすぐに参加希望の連絡がありました。7Let’sへの共感や強い想いを持ち、全社に広めて職場環境を良くしたいという社員ばかりでした。

委員長の今野を筆頭にビジネス企画推進部の野手、カスタマーサクセス部の牛島を含めた8名のメンバーで始動しました。

野手 「月に一度ミーティングを開き、7Let’sを浸透させる施策を考え、毎月の振り返りをしていきました。目に触れる機会が少ないものはそもそも浸透しないので、行動指針は日常に溶け込ませることが重要です。

そこで『 7Let’sに触れてもらう機会をつくる』『ビジュアル化してわかりやすくする』『愛着をもてるきっかけをつくる』という 3点を意識して施策を打っていきました」

まずは日々の業務に行動指針を浸透させるため、コミュニケーションツールのSlackで7Let’sのスタンプを作成。7つの言葉をそれぞれ簡略化して作成しましたが、当初はまったく使われませんでした。

今野 「話し合って気づいたのが、『使いたい=使いやすいスタンプである』ということ。そこで『まっすぐでいよう → すなお』に変換するなど、一つひとつの言葉を変えていきました。すると使われる機会が増え、日常の中で 7Let’sにふさわしい行動や発言を全員が発見し、共有しやすくなりました」

また同時進行で、7Let’sにちなんだマスコットキャラクターも作成しました。会社に関わるみんなに対して、おもんぱかる精神で仕事をしていきたい。そんな想いから、「おもぱかアルパカ」というキャラクターを考案します。野手がデザインを担当し、ステッカーやパーカー、Tシャツを制作。予想以上に周りからは好評価を得られ、イベントで着るメンバーも多数いました。

さらにイメージを深めてもらうために、イラスト付きの説明用スライドも作成。毎月の全社会議で使用し、7Let’sを広めるという工夫もしていきました。

真似したい行動かどうかを評価軸に、表彰制度を刷新

▲毎月行っていた「7Let’s表彰」についても評価軸を一新した

L7L委員会が一番力を入れたこと、それは表彰制度の刷新でした。行動指針が策定されたころから「7Let’sを具体的な行動として認識し、真似することで、文化・風土としたい」という想いのもと、毎月「7Let’s表彰」を行っていました。

しかし結果にフォーカスされた案件がエントリーされやすく、投票の傾向も成果の大きさに引っ張られていました。そこで、評価軸を一新。「真似したい」という軸でエントリーを募り、採点するというルールに変更しました。

牛島 「私たちが評価したいのは、起こした行動や、行動に至るまでの考え方です。新しいルールでは毎月半ばに全社に呼びかけて、社員に投票してもらいました。今月の投票された行動に対して全社員が 3段階で『いいね』『真似したい』『みんなで真似したい』という 3つの評価軸で得点をつけ、優秀者を選んでいきました」
今野 「投票のしくみづくりについては、苦労しました。人によって評価軸がバラバラでわかりづらかったので、どうやれば全員が納得するような形で選べるかを考え、評価の選択肢は何度も変えました」

具体的な行動としては、「ミーティングで感じた疑問を率直に述べて改善を提案していたこと」や、「Slackで誰かの発言に対していつもスタンプでリアクションを取って、優しくフォローしてくれること」などが評価されていました。表彰された社員には「代表・今西との豪華ランチ」をプレゼント、親睦を深める機会をつくっています。

7Let’sの精神が世の中を幸せにすると信じて

▲『おもぱかアルパカ精神』をさらに世の中に広げていくため、L7L委員会は活動を続けていく

最近では匿名のアンケートも始めており、社内からは以前よりも協力的な意見が寄せられています。表彰制度を刷新し、3段階というイメージしやすい選択肢に変わったことにも高評価をもらいました。

牛島 「 7Let’sをクライアントも応援してくださって、パーカーも好評いただいたのでプレゼントしました(笑)。おもぱかアルパカのステッカーは営業メンバーも PCなどに貼っているので、商談での話題づくりになり、先方も当社の行動指針に共感してくださるみたいです」

1年以上にわたる委員会活動により、社員への行動指針の浸透には成功しました。しかしまだまだ、課題は山積み。表彰での投票率を上げること、投票の方法は引き続き模索中です。毎月のミーティングで、メンバーと話し合いながら試行錯誤しています。

野手 「エントリー数がだいたい 20から 30で、ひとりがいくつも投票することもあるので、全員が当事者意識を持って取り組むことが当たり前になるといいですね。さらにこの活動をもっと全面に出して、みんなで真似していけるようなしくみにしていきたいと思います」

委員会はもともと想いの強いメンバーが集まっており、ほかの社員へ7Let’sの重要性を伝えるときにもギャップが生じています。どうやって伝えるか、その試行錯誤も課題のひとつです。

野手 「 7Let’sでは、特別なことをしようと言っているわけではありません。でも 7つの行為は、当たり前すぎて意識しなくなってしまう。ですから委員会活動として、行動指針を取り上げるしくみがあることが本当に素敵だなと思っています。

『おもぱかアルパカ精神』がさらに世の中に広がれば、会社やお客様、私たち従業員だけではなく、もっとたくさんの人が幸せになれるんじゃないかなと思います」

当初は、表彰制度の改善をメインにスタートした委員会でした。そのためメンバーが多くの意見を出して活動し、キャラクターも生まれ、社外でも知られるようになったことは想像していなかった成果です。

今後も7Let’sの精神がより多くの人へ浸透するよう、L7L委員会は引き続き活動を続けていきます。

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