社員第一主義を掲げた結果たどり着いた働き方
パラレルキャリアを応援する文化から生まれた働き方の“カイゼン”

もともと、“社員第一主義”を掲げてきた空き家買取専科。働き方のカイゼンについても、プロジェクトを立ち上げて進めたわけではなく、日々の仕事の中から生まれた改善案の実行を通して、実現してきました。
三輪 「空き家買取専科では、他にも仕事を持ちながら働いているスタッフが大半。そのため、社員全員テレワーク、フレックス勤務、時短正社員といった制度が日々の業務の中から自然と生まれ、浸透していきました。
実際私も、個人事業主としてベビーマッサージや食育指導を行う一方で、子育てや介護もしながら時短正社員として働いています。今、時短正社員は、私を含めて4名いるんですよ」
男性初の育休を取得した黒田も、空き家買取専科での仕事以外に、個人でイベントの運営を請け負ったり、週末にはバーテンダーとして自分のお店を開いたりと、幅広いワークスタイルを取っています。そんな黒田は、育休を取得した経験についてこのように話します。
黒田 「育休を取ったことは、会社にとっても、私個人にとっても、成長できる良い機会になりました」
当時は、会社の規模も今より小さく、お店を回していたのは正社員2名とパートスタッフ2名。そんな中、黒田は店長として、営業から事務まで多岐にわたる仕事に携わっていました。
黒田 「この状況で店長が育休を取るなど、普通なら『無理だ』と諦めてしまいますよね。ただ、当時の上司は『いいじゃん、せっかく制度もあるんだし、この機会に育休を取ってみたら?』と言ってくれたんです。
もともと“社員第一主義”を掲げ、社員を大切にする会社なので、私が育休を取ることについても、快く背中を押してくれました」
店長の育休取得が、スタッフの成長やお店の生産性向上につながった

黒田が育休に入るまでに、担当していた業務を切り分け、標準化し、必要がないと判断した仕事は思い切ってやめるなどして、パートスタッフに少しずつ引き継ぎをしていきました。
黒田 「育休を取得していた期間も、完全に会社に出てこないのではなく、制度で定められた出勤日数を超えない範囲で出勤し、状況を確認したり、“カイゼン”を繰り返したりしながら業務の振り分けを進めていきました」
そうすることで、今まで各個人の実績や経験にもとづき判断していたことがマニュアル化され、新人スタッフも含め誰もが幅広い仕事ができるようになり、お店の生産性が大きく向上しました。
黒田 「この期間を通じて、パートスタッフが本当に成長してくれました。そして僕自身も、よりレベルの高い仕事を役員や上司から引き継ぎ、自分のスキルアップにつなげることができました」
そんな黒田の入社の背景には、スタッフのパラレルキャリアを応援する空き家買取専科の文化がありました。
黒田 「入社の段階からパラレルキャリアを快諾してもらっていました。というのも、面接のときに『僕はこの月は運営を請け負っているイベントがあるので、土日は出勤できません。そして週末には自分のお店を開くこともあるから、基本的には平日に業務を行う形になってしまいますが、それでもいいでしょうか?』と聞いてみたんです。
そしたら『会社の仕事をきっちりやってもらえれば、あとは自由にしてくれてOKだよ』と言ってもらえて。最終的にはこの言葉で、入社を決めました。
入社後も、現場のことは現場をよく知るスタッフに任せようという考え方が根底にあるので、ボトムアップで提案したことは基本的には『やってみればいいよ』というスタンスで任せてもらっています」
とはいえ、柔軟な働き方ができるのは、空き家買取専科のビジネスが労働集約型ではない点も大きいと黒田は言います。
黒田 「不動産投資業なので、投資リターンで収益をあげるビジネスモデルなんです。だから、スタッフを時間で拘束する必要がありません」
自分の状況に合わせて柔軟な働き方ができる社員第一主義の社風

パラレルキャリアを持つ社員は黒田だけではありません。広報の三輪もそのひとり。
三輪は、個人事業主として10年ほど経ったころに空き家買取専科へ入社を決めました。しかし、入社当時は自分の事業に加えて子育て真っただ中。そこで、週に2、3日勤務するパートスタッフとしてスタートしました。
三輪 「不動産業で働くのは初めてだったので最初は不安もありましたが、仕事が次第におもしろくなるにつれて働く時間も長くなり、仕事内容についてもたくさん提案できるようになりました。
その後、給料はそのままで、定時の勤務時間が8時間から7時間15分に短縮となりました。そのタイミングで正社員の3/4勤務時間の時短正社員の制度が会社に導入されたので、定期面談のタイミングで相談し、会社初となる週4日勤務の時短正社員になりました。今は、広報担当やマーケティング主任として働いています」
このように、状況に応じて柔軟に働き方を変えていける風土について、三輪はこう話します。
三輪 「状況が変わったらその都度相談して、柔軟に働き方を変えることができるのは、本当にありがたいですね。以前、親が入院したときには、病院のベッドの横でパソコンを開いて仕事ができるようにしてもらいました。
ほかにも、ある日労働局に行ったときにたまたまフレックス制度のチラシを見つけて、会社に戻ってチラシを見せたところ、『それいいね!やってみよう!』ということで、フレックス制度が導入されたこともありました」
風通しが良く何でも気軽に相談ができ、制度が浸透していく背景には、スタッフ同士が仕事以外にプライベートの状況まで理解していることが大きい、と三輪はいいます。
三輪 「定期的にスタッフの家族を呼んで、バーベキューや温泉旅行といったイベントを企画し実施しています。なので、スタッフの奥さんやご主人、お子さんまでみんなが知っている状況なんです。
お互いの会社の顔だけではなく、プライベートで今何に困っているかもわかるので、自然とお互い様の気持ちが出てくる。だから、助け合えるんですよね」
また、空き家買取専科では、スタッフが自分のビジネスのために会社の事務所を自由に使うことができるので、三輪をはじめスタッフの多くが、事務所を活用しています。
三輪 「たとえば、子育て支援をしているスタッフが、ハロウィンのイベントで事務所を使ったり、スクリーンでみんなでライブ観戦をしたりと、スタッフそれぞれが事務所スペースを有効活用しているんですよ」
魅力的な働き方を提案していける会社に
働き方のカイゼンを進めるにあたり、苦労した印象はあまりないと黒田は話します。
黒田 「苦労よりも、自由な会社である分、労基面の整備とのバランスをどうとっていくかが難しかったですね。この点については、今でも社労士の先生を含めて話し合いながら、より良い形を模索し続けています」
社員第一主義を掲げてカイゼンを繰り返してきた結果、スタッフが働きやすい環境が整いつつある今、次に目指すステージについて黒田はこう語ります。
黒田 「もっとさまざまな働き方の人が集まることでイノベーションが起こり成長していける会社になりたいですね。今でも柔軟な働き方はできていますが、究極を言えば、日本だろうがアメリカだろうが、誰とでも仕事ができる環境があるわけなので、もっと色々な働き方の人が集まる会社になると、おもしろいですよね」
そして三輪は、空き家買取専科としてのビジネスだけではなく、働き方という点でも、さらに魅力的な働き方を提案していける会社になりたいと話します。
三輪 「静岡は地方都市なので、東京都内と比べて会社の数も少なく、若い人たちの県外流出が課題になっています。そんな中で『静岡にも、働き方が進んだこんな会社があるんだったら静岡に帰って働こうかな』と思ってもらえるよう、地方でもワクワクしながら働ける環境をつくっていきたいですね」
社員第一主義を掲げる会社の、働き方“カイゼン”。現状に満足すること無く、さらにスタッフ一人ひとりが働きやすい、おもしろい会社づくりを目指して、これからも挑戦は続きます。